1月29日(発想の違い)

 ボツワナで暮らし始めてから、「アフリカ、はじめてですか?」とよく聞かれました。どうも私がここの生活に驚いていないように見えたためのようです。
 来る前に得ていた情報と来てから大きく違ったことというのはほとんどありませんが(細かい話を除いて)、聞いて、「えっ!!」と思ったことがありました。それは。。。。
 「HIV/AIDSより、マラリアのほうがこわい」というコメント。
 ボツワナが有名(悪名?)なのは、ダイヤモンドと世界第2位のエイズ罹患率。この国でどうしてそうなるの?。。。ということが疑問でした。
 ボツワナでは学校でもHIV/AIDSの授業があり、子供でもHIV/AIDSのことについて知っています。なぜ、このような発想が出てくるかというと、HIV/AIDSに関する正確な情報をどうとらえるかが違うため。

 HIV/AIDSにかかる確率(感染源別)
 性交渉     0.6から 1%
 輸血、血液製剤   40〜90%
 母子感染        30%

 と、ざっと主な感染源の数値を書きましたが、性交渉による感染率の正確な数値を見ると、100人に1人しかかからないなら。。。という思うようです。ということは、感染源別の感染率を説明すればするほど、安心させてしまう恐れもある????
 輸血などのハイリスクと比べれば、たいしたことないというのがどうもマラリアのほうがこわいという考えになるようです。
 HIV陽性と診断されると貧困者と同じように生活費が支給され、さらにARV(AIDSの発症を遅らせる薬)も無料でもらえるため、陽性とわかると仕事をやめてぷらぷらする人も多いのだとか。
 ARVのおかげでAIDSを発症せず、すぐ死ぬ人が減ったため、ボツワナ罹患率が下がることはなさそうですが、平均寿命だけは確実に伸びてきています。
 性に対してオープンなお国柄ゆえに、
 パートナーは1人と呼びかけて効果があるとは思えず、
 また、高失業率のため、学歴のない女の子が就職の面接時に
 Bed Inしたら雇ってやるといわれたという話まであり、
 どうやって感染防止対策をたてたら効果があるのか、ほんとわかりません。