5月29日

 時代小説を読んでいたら、同心が
 「取調べをしていると、罪人がうそばっかり申し立てていやになる。
  犬や猫のほうが正直でいいな。」
 と言っているシーンがありました。
 そのとき、脇から
 「犬や猫でもうそをつくぞ。人間と一緒だ!」と一言。

 現代社会で、こんなせりふが出たら、「相当ストレスがたまっていますね!」と言ってあげたくなるのですが、確かに、犬や猫もそれほど正直ではありません。

 晩御飯をまだもらっていないふりをするのは日常茶飯事。
 晩御飯担当の姉が遅くなるとき、私が犬2匹に先にドッグフードを与えていても、
 姉の帰宅時に、玄関で甘え、「とってもお腹がすいた」とアピールするのです。

 一番おもしろいのは、見栄をはること。
 犬2匹のうち、年上の犬は、
 掃除機の音や雷の音が怖くても、くーんと鳴いたりしません。
 チビのほうが、「わんわん」とさわぐのでわかりやすいのですが、
 こちらは知らん顔。
 椅子の上でたぬき寝入り。

 雷が鳴ったときに犬2匹だけにしておいて、そーっと部屋を覗いてみたら、テレビの後ろに隠れていました。私たちがいれば、椅子の上で寝たふりするのに。。。とおかしくなってしまいます。

 どうも、年上の威厳を保ちたいらしく、チビのほうが怖がると、よくふん! と知らん振りをするのですが、内心おだやかではないようです。
 嫉妬や食べ物をもらうときのしぐさは知っていましたが、こちらはじっと観察していないとなかなかわかりません。