12月20日(2日め)

 朝7時半から、ブッシュマンの生活の知恵を見せてもらうツアーに出発。一緒に歩いて草むらの中から薬草や水のかわりになるチュバ(水分の多いジャガイモのようなもの)を掘り出したりするところを見せてもらいました。

(先を尖らせた枝で木の根を掘り出す)
 皮の染料になる草の根は、なんと避妊薬として使われるのだそう。ブッシュマンの生活では子供は2人までしか持たず、2人目の子供が生まれたあと女性がこの根を砕いて5日間続けて摂取すると子供ができなくなるそうです。染料は試しに染めてみればわかりますが、どうして避妊薬として使えるとわかったのかは聞きそこねました。それに5日間食べるとそのあと子供ができないということは、相当強い効果がありそうで、なにやらこわい感じ。

(赤い草の根を手に説明する女性:避妊薬としてる使えるそう)
 そのあと火のおこし方を見せてもらいました。

(硬い棒とやわらかい棒を使って火をおこす:日本人挑戦中)

(慣れた手つきで火をおこすブッシュマン
 ボツワナではイギリスの保護領から独立国になった後、ブッシュマンカラハリ砂漠から別の場所に移住させました。教育を与え、狩猟民族の彼らを定住させるのが目的でした。その後、外国の人権保護団体などの支援で裁判を起こし、ブッシュマン側が勝訴しましたが、狩猟を禁じられたため実際は敗訴と同じ結果になってしまいました。
 ブッシュマンは、狩で得た獲物を食べるだけではなく、衣服、道具なども獲物を利用して作っています。そのため狩猟を禁じられては砂漠の狩猟民族としては生活していけないからです。
「注」ブッシュマンという呼び名は蔑称という人もいますが、San族、モサルア(セツワナでの呼び方)も現地語の意味がそれぞれ差別的意味を含んでいるため、どれも問題があるそうです。